超今更FF10という作品について語る

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今更FF10レビュー。ネタバレを含みますので、未プレイ者は決して見ないように。

 

結論から言うとファイナルファンタジーシリーズの個人的な最高傑作はこのFF10です。

 

何故か。

 

隙が無い。

これに尽きます。個人的にゲーム、とくにRPGを語る上での三本柱はシナリオ・演出・ゲーム性だと思っていまして、それらの観点から見て、これといった隙が全く見当たらないという(笑)

 

ゲーム性

毎作品ごとに奇抜なゲームシステムを繰り出してくるファイナルファンタジーシリーズですが、今作の目玉は”スフィア盤”と呼ばれるもの。

既プレイ者向け記事なので、詳細は割愛しますが、とてもよく出来てるシステムだと思います。

スフィア盤自体は全員共通で、最終的には全て踏破するとステータスは似てくるのですが、スタート地点が各キャラの特性に合わせてバラバラになっているため、やり込み段階に入っていなければまず無個性化することはないです。こういった成長の自由度が高いシステムではどうしてもパーティキャラ全員が似通ったステータスになることが多いですが、スフィア盤に関しては本当によく出来ています。

ゲームバランスに関しても非常によくバランスが取れていて、基本的にはサクサク進めますが、テキトーに戦って勝てるほど簡単なわけではなく、ほどよく苦戦が伴う作りになっています。

移動スピードやマップの広さも非常に適切なうえ、マップ自体、とても美しい景色が広がっているので移動中も全然飽きません。

 

演出

こちらも隙が無いです。PS2初期の作品でありながら、グラフィックが非常に美しく、キャラの表情などこそ少々不自然な時もありますが、気になるレベルではないでしょう。

FFとしては初めてキャラにボイスが付き、当時はファンから懸念の声があがっていましたが、大成功だったと思います。

元々ファイナルファンタジーという作品は、ドラクエなどと違って、名前のない主人公に自己投影し、それぞれのプレイヤーがキャラのイメージを膨らませるというスタイルではなく、製作者側でキャラ付けをしっかり行い、プレイヤーにはそういったイメージを膨らませる余地はあまり残さないスタイルだと思ってるんですよね。

したがって、今回のキャラボイスに関しても、その”キャラ付け”に大きく貢献していると思います。

特に主人公のティーダのボイスが個人的に気に入っていて、彼を担当した森田成一氏は今でこそベテラン声優ですが、当時は声優デビュー初期段階であったため、まだ脂が乗り切っておらず、他のベテラン声優の演技と比べて正直、青さは感じました。

しかし、その”青さ”が主人公ティーダという人物に非常にマッチしていて、スピラという未知の世界に足を踏み入れ、戸惑いを覚えつつも、それを振り払うかのように元気に振る舞うぎこちない青年像にピッタリでした。

演出としては忘れてはならない音楽ももちろん素晴らしい。

植松伸夫氏の作るFFの音楽に関しては常に文句のつけどころのない素晴らしいものなのですが、今作に限っては、全ての曲を植松氏が作曲しているわけではなく、濱渦正志氏、そして仲野順也氏も参加しています。

物語の重要な場面で流れる音楽はほぼ植松氏の曲なのですが、それらの曲以外でも非常に音楽の品質は高いと感じました。

主題歌 “素敵だね” と オープニングで流れる “ザナルカンドにて” に関しては、物語の様々な場面で、同様のモチーフを使ったアレンジ楽曲が流れ、そのどれもが原曲とは一味違う世界観を感じさせてくれてやっぱり作曲家はすげーなと感じます(笑)

特に物語終盤のあそこで流れるアレンジとエンディングは感涙もの。

 

シナリオ

FF10が最高だと思う最も大きな由縁は実はここなのです。シナリオのクオリティが高すぎる。

過去の作品を特に合理的な理由もなく神格化する、いわゆる懐古厨と呼ばれる人たちや、世間一般の人たち的には主人公とヒロインの恋愛シーンばかりが取り上げられ、”恋愛物” と思われがちですが、そんな事は全く無いです。もちろん要素としてはありますが。。。

悲劇の物語です。ほんとに。

なるべくネタバレは避けたいので詳しくは言いませんが、ティーダはFFの中で最も不幸な主人公と言えるかもしれません。

ヒロインのユウナもシンを倒すという非常に大きな重荷を背負っているんですが、主人公であるティーダも実は大きな重荷を背負っています。。

その”重荷”に主人公自身が気付くのは物語の中盤〜終盤にかけてなのですが、それに気付いてからもなお明るく、パーティの”太陽”として輝く彼の姿は素直にかっこいい。

まぁこの辺りは感情論的な話なんですが、冒頭に述べた通り、シナリオの”品質”が非常に高いです。

先に述べました通り、物語中盤〜終盤にかけて色々と衝撃的な事実が発覚してくるわけなのですが、序盤からそれなりに伏線だったりそれっぽい描写があるので、衝撃的ではありますが、唐突ではありません。

よくありがちな、 “とりあえずどんでん返し作ってみました” 的なトンデモ展開ではなく、非常に綿密に作り込まれた展開で進行するので、プレイヤーが置いてけぼりになることはありません。個人的な好き嫌いはあるかもしれませんが、品質としては非常に高いシナリオだと思います。

 

 

 

その他、画面のユーザーインターフェースやロード時間といったユーザビリティ的な部分も非常によく練られていて、バグもほぼ無く、物理的にも非常に品質の高いゲームに仕上げってます。(必要悪ならぬ必要バグは存在してますが笑)

 

という感じで、まとまりが無いですが、とにかく隙が無いんです。この作品は。

ティーダの男前っぷりに関して一晩中語りたいですがこの辺で。

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